

ギフトとは、相手との関係、立場をわきまえることで、それを忘れると苦心の品選びが水のアワになりかねません。といっても、あまり形式や世間の風潮にとらわれすぎると自由な気持ちが表わしづらくなることにもなります。それに、お茶は縁起が悪いという人がいる一方、不老長寿の薬として喜ばれたり、結納品に添えるしきたりも地方によってはあるのです。そこは、ケース・バイ・ケース、相手次第で考えるのがセンスではないでしょうか。私だからこれを贈る、あの人だからこれをくれた、という心が通じ合えば成功です。そのような人間関係が築かれるのがそもそもの目的だからです。もう一つ気をつけたいのは異性へのプレゼントです。家族や恋人以外の異性になれなれしい感じの品はマナー違反。身につける品、たとえば装身具とか下着、寝間着などは特殊な目的以外に贈るものではないのは常識。少し間隔をおいた品にすべきです。
内祝いは、近くの人なら持参して直接手渡すのがベストですが、デパートや専門店から送り届けてもらう例がほとんどでしょう。挙式後一か月以内には相手方に届くようにします。直接持参しない場合は、失礼にならないよう、結婚通知にお礼の言葉を書き添えるか、別に礼状を出すようにしたいものです。あいさつまわりは、近所づきあいの第一歩です。新婚旅行から帰ったら、なるべく早いうちに、隣近所にあいさつにうかがいましょう。あいさつまわりには、簡単な手みやげを用意して配るのが常識です。タオルや石けん、菓子折り程度の品物でよいでしょう。まわる範囲は、向こう三軒両隣とよくいわれますが、団地やマンションの場合は、真上と真下の部屋、管理人室も忘れずに。
日本には昔から「お移り」というすてきな習慣があります。もともとは盆や重箱に入った贈り物をいただいたとき、その器にマッチや半紙などの縁起物を入れ、お返しとしてお渡ししたもので、福が繰り返されるように、との願いがこめられています。目下の人がお中元やお歳暮を持参してくれたとき、目上の人がちょっとしたお返しの品を渡すのも、このお移りの習慣から。おすそ分けをいただいた場合にも、お移りを差し上げるとスマートです。お移りの品は、わざわざ買ってまで用意する必要はありません。家にあるお菓子や日用品など、金額にして2〜300円くらいのもので十分です。適当な品物がないときには、おすそ分けをありかたくいただいておき、またの機会にこちらからおすそ分けをしたり、旅行のおみやげを差し上げたりすればよいでしょう。